「 長 い 時 」
何で物撮り?「あれっ」と思われるかもしれません。物撮の専門家からすると稚拙な写真其処はご勘弁を。この小さな壷は、実は飯蛸壷。それも2000年前の弥生時代に造られたものなのです。日本各地に取材に行く中で古い蛸壺を見るのも一つの楽しみ、今まで明治期のものは見たことがあったのですがここまで古いのは初めてです。
遺跡などで古い蛸壺が出土する事もあるそうですが殆どの場合は割れているようです。この蛸壺は海底から底引き網によって偶然引き上げられたものです。海底の砂に埋もれていたのが幸いしてか傷も無く完全な状態です。拳ほどの小さな壷ですが弥生時代の人々がこの壷を使って漁をしている姿が目に浮かび、海底に埋もれてからは何代にも渉ってイイダコの住家になっていた事を思うと考えもひとしおです。夢にまで見た古代蛸壺、そんな「思い入れの一枚」です。
撮影地:淡路島 フジFinePix S3pro 60mmマクロ シャッター 1/2 絞りf11
D-レンジ WIDE2 CCD-RAW
|